「ねないこだれだ」内容やねらい、対象年齢などを保育士がレビュー

絵本

せなけいこさんの絵本「ねないこだれだ」
を紹介していきます。

せなさんといえば”おばけ“って感じですよね。

絵本の内容は見たことないけどこの”おばけ”はなんか見たことある…って方多いんじゃないですかね。

この絵本はせなさんが最初に出版した絵本なんですが、今もなお愛されているベストセラーなんです。※「ねないこだれだ」の他に「いやだいやだ」「にんじん」「もじゃもじゃ」計4つも最初に出されています。

そんな「ねないこだれだ」のあらすじやポイント、どのように保育として取り入れるかなどを紹介していきます。



あらすじ


時計が21時を知らせる頃、
「こんなじかんにおきているのはだれだ?」と問いかけから話は始まり、
ねずみやふくろうなど様々な生き物が紹介されていきます。
そしておばけが登場し、眠らない子どもを見つけてはおばけの世界に連れて行ってしまう…
とそういったお話なんです。

絵本のポイント

1.おばけ


まず最初に伝えたいのはこの絵本の主役の”おばけ”が可愛い!笑
普通”おばけ”って青白くて悪そうな顔してて食べてやろうか〜って感じですよね?
でもこの”おばけ”どうですかね?
イタズラはしてそうですが、なんか可愛くて遊べるのなら遊んでみたくないですか?

それもそのはずで、せなさんは”おばけ”が大好きで自身の子どもにも好きになってほしくて怖くないおばけを表現することを意識していました。
その結果たくさんの子どもに愛されるキャラクターになりましたね!

2.しつけ絵本ではない


「子どもを寝かせるための絵本」と捉える方が多いのではないでしょうか?
ですがせなさんは「しつけのために作ったわけじゃない」と語るんです。
「早く寝ないとおばけに連れて行かれるよ」
ではなく
「起きているとおばけがおばけの世界に連れていってくれる」
せなさんはそうかんがえているのではないでしょうか?

例えばお菓子が大好きでずーっと食べてる男の子がいて、目の前にお菓子の妖精が現れて「お菓子の世界に連れて行ってあげる」と言われるとどうですかね?
きっとその男の子は目をキラキラさせて
「是非連れて行ってください!」
そういうじゃないですかね。笑

せなさんは好きな対象が「お菓子」ではなく「おばけ」なだけなんです。

3.伝え方 


「おばけの世界は怖いよ〜」より
「おばけの世界ってどんなところなのかな」
「○○がおばけになったらどんな風になるのかな?」
「見た目はフリフリのパンツだけど、声は低くてヒゲがついてて中身は”おじさん”だったら面白いよね」
想像を膨らませて絵本の世界に入り込むと楽しいですよね。
※対話を楽しむのなら4歳ぐらいからがおすすめかも

4歳以下の子どもだったら
「ここにもおばけ遊びに来てくれないかなぁ」なんて話したり、
近くの物に目や口をつけて「○○おばけだ〜」なんて“おばけ=楽しい”と思えるような遊びを展開してみてはいかがでしょうか?

4.コントラスト


この絵本は1ページ1ページがシンプル
黒い背景に時計だったり、猫が1匹と描かれていて1つの絵に注目しやすくなっています
そのため1歳の子でも見やすくなっているのが特徴ともいえますね。

読み方


1ページ毎の文字数は少なく、
全てのページが1文で書かれています。
そのためつらつらと読んでしまうとすぐに終わってしまいますし、子どももじっくりと絵を楽しむことができません…。

この絵本を読む際に大事になるのが「スピード」「間」です。

スピード


ゆっくりはっきりじっくりと読むことがいいでしょう。そして明るい声よりも少し暗い声の方が絵本の雰囲気と合っています。


文章の読み始めと読み終えた後
2秒ほど”間”をあけると子どもがじっくりと絵を見る時間を作ることができます。

季節や対象年齢

季節


保育園の製作や設定保育で活用するのではあれば、「夏」「ハロウィン」などがおすすめです。

対象年齢年齢


1歳ぐらいからがおすすめです。
その頃からおばけの存在を理解する子が多いと思います。
上記の「伝え方」で話したように子どもと想像を膨らませながら話すのであれば、
3歳以上でも楽しめるのではないでしょうか。

まとめ


子どもっておばけを怖がるけどなんだかんだ好きだったりするんですよね。

できれば皆さんには怖がらせるのではなく、子どもたちとおばけの存在を楽しんでほしいと思います。

それでは楽しい絵本ライフをお過ごしください。


作・絵せな けいこ
出版社福音館書店
発行日1961/11
価格¥770
大きさ・ページ数17㎝×17㎝/24P


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